この連載は、現在高校で使われている情報Iの教材をベースにし、重要なポイントを整理して5分で読める記事にします。ITの基本知識として知る必要がある内容がたくさんあります。また大学共通テストに出やすいポイントを説明しますので、テスト対策にも役に立てば幸いです。重要キーワードを赤いマーカーで表記します。
ネットワークと通信
今回は、ネットワークと通信に関する基本知識の内容となります。言葉の説明が多くなります。単調ですがそれぞれの言葉の意味をぜひ覚えてください。共通テストでそれらの言葉の意味を問う問題はないと思いますが、開発などの仕事をするなら、知らないといけない内容です。
ネットワーク
まず、LANとWANの違いです。LANは、学校や企業など比較的限られた区域内のネットワークのことです。WANは、広域なネットワークのことです。例えば、大阪のネットワークと東京のネットワークを繋ぎたいなら、WANを利用することになります。LANは自分で構築することができますが、WANはそれぞれの地域に通信設備が必要になりますので、通常、NTTなどの通信事業者の回線を利用します。そして、わたしたちが言う「インターネット」は世界規模のネットワークのことになります。インターネットを使えば、国と国が繋いで、情報交換ができます。
インターネットの利用を契約する場合、プロバイダーという言葉をよく聞きます。プロバイダーはインターネットへの接続を提供する事業者のことです。日本では、ドコモ、ソフトバンク、au、eoなど多くの通信事業者があります。
ネットワーク機器
ネットワークでよく使われる機器を紹介します。
まず、ルーターです。ルーターは異なるネットワークを相互接続し、データを中継する機器です。家からインターネットにつなぎたい場合、家にルーターが設置されます。そのルーターを通して私たちは外部のネットワークに繋ぎます。
複数の機器をネットワークに有線で接続する場合、ハブを使います。家ではあまり使わないですが、会社や学校などでもよく使われます。ハブを使えば、多くの機器を同じネットワークに同時に参加させることができます。
家にあるルーターからLANケーブルを使ってパソコンに接続する場合があります。この場合、有線LANといいます。有線LANのメリットは通信速度が高速で安定していることです。
一方、無線LANもあります。Wi-Fiともいいます。ケーブルを使わないので、利用場所の制限がなくなります。無線LANは5GHz帯と2.4GHz帯の電波を使って通信します。一部の家電と同じ周波数の電波を使うので、通信状態が不安定な場合があります。
無線LANの便利さから広く使われています。無線LANにアクセスするとき、アクセスポイントが必要です。家にあるルーターの種類によりますが、無線LANアクセスポイントを提供するルーターを使えば、家でWi-Fiを使うことができます。アクセスするとき、ESSIDという無線のネットワークを識別する文字列とパスワードを端末機器に入力すれば、接続ができます。
現在、多くのレストランやカフェなどの施設では、無料Wi-Fiを提供しています。その場合、多くの人が同じパスワードで同じネットワークを使うので、自分のパソコンが知らない人に侵入され、情報が盗まれる危険性があります。無料Wi-Fiは便利ですが、リスクもあることを忘れないでください。
通信単位
わたしたちがインターネットに繋いでいる間、データのやり取りが行われています。その時、データの最小転送単位はパケットです。わたしたちのデータを小さなパケットに分けて、効率よく通信されます。
TCP/IPプロトコル
プロトコルとは、ネットワークで通信を行うための約束のことです。普段わたしたちが使っているインターネットはTCP/IPというプロトコルを利用しています。
TCPは、データの正確性を保証するプロトコルです。送信されているパケットに誤りがある場合、もう一度パケットを送ってもらいます。信頼性が高い通信プロトコルなので、ウェブページやメールなどの文字情報によく利用されます。
IPは、パケットを目的のコンピュータに届けるルートを管理制御するプロトコルです。IPアドレスを聞いたことがある人が多いと思います。IPアドレスは、ネットワーク上の住所とよく言われます。ネットワーク上にあるすべての通信機器にIPアドレスが割り当てられ、その通信機器を特定することができます。そのアドレスがあるからこそ、わたしたちの情報が正しく相手の機器にたどり着くことができます。インターネット上のIPアドレスはグローバルIPアドレスといいます。LAN内のIPアドレスをプライベートIPアドレスといいます。ちなみに、自分のパソコンのIPアドレスを確認したい場合、ターミナルでipconfigを実行して確認できます。
しかし、IPアドレス(IPv4)は、122.80.154.291のような32ビットの数字の羅列です。アクセスするたびにこれらの数字を入力しなければなりません。これは覚えにくいです。その覚えにくいIPアドレスを、わたしたちがわかりやすい名前(つまり、ドメイン名)に変えてくれるのがDNSサーバーです。例えば、yahoo.co.jpやgoogle.comがドメイン名です。数字ではなく、ドメイン名でアクセスできるので、わかりやすくなります。
その他よく使うプロトコル
HTTPは、WEBブラウザとWEBサーバの間でHTMLなどのデータの送受信に使うプロトコルです。最近はHTTPSが普及しています。最後のSはSecurity(セキュリティ)の頭文字Sです。通信情報が暗号化され、よりセキュリティが高い受送信ができるプロトコルです。
SMTPは、メールの送信に使うプロトコルです。
IMAPとPOPは、メールの受信に使うプロトコルです。
FTPは、ファイルなどの転送に使うプロトコルです。
今回はネットワークと通信を説明しました。インターネットが不可欠になった今は、ネットワークの基本知識を知らないといけません。高校の情報では、まだまだ基本的な内容だけです。開発には、高度なネットワーク知識や、セキュリティ知識が必要です。ぜひ、少しずつ調べながら、勉強を深めてみてください。
