ある日、「ここまで勉強ましたので、じゃ、好きなゲームを作ってみてください。」とある生徒に話しました。しかし、15分経っても制作が始まりませんでした。「どうしました？」と聞いてみると、「何を作ればいいかわかりません。」と苦笑いしながら生徒が答えました。
制作アイデアが浮かんできません。何を作ればいいか悩みこむ生徒が少なくないです。
講師はプログラミングを教えている時、生徒の気持ちを理解して指導しなければなりません。今回は、技術的な問題ではなく、ただ作りたいものがないという悩みです。この場合は、私は生徒と色んな話をして、ヒントを与えることにしています。
もともとゲームを作りたい生徒は、最初から作りたいゲームを考えていたので、何も話さなくても自分からこうしたい、ああしたいと、どんどんアイデアを出してくれます。たまにアイデアがあり過ぎで、何を作っているか逆にわけわからなくなるケースもあります。
しかし、そんなにゲーム好きでもないけど、ただプログラミングを学びたいので学びに来ている生徒は、自分からつくりたいものを特に持っていません。講師が好きなゲームを作ってくださいと言っても、何のゲームを作ればいいか、考えても考えても全然アイデアが出ません。アイデアを思いつく人は、普段コミュニケーション力と観察力と想像力が優れていると思います。でも逆にアイデアが出ない人はそのような力を持っていないかと言うと、そうではありません。ただゲームに対してあまり興味を持って考えていないだけです。つまりゲームに関してはあまりよく知らないだけです。
こんな時、講師は生徒と話し合って、生徒の興味に近い課題を提案すればいいです。絵でもいい、仕組みでもいい、アプリでもいい。生徒の興味分野に関係する制作をやってもらいます。仮に一時的な興味であっても、その時はやってみたいことがきっとあります。私は、生徒と話し合うことによって生徒のやりたいことを具体化にしてあげます。アイデアも、その話の中から生まれてきます。私は生徒とプログラミング以外の話もします。それは、その生徒の目標や考えを知るためです。その生徒にはどのようなアドバイスをすればいいか、ヒントが得られます。また話しを通して子どもたちの想像力が刺激され、「あ、そういえば◯◯が面白い」というようなひらめきがよくあります。最終的に、生徒に自分で内容を決めて制作してもらうのが、私の目標です。
小学生でも、中学生でも、高校生でも、みんないろんな事を考えています。講師として、それぞれのこどもに合うプログラミング教育を提供できればと思っています。
